ニャ王が仕事の日は、送り迎えが私の仕事である。
今朝も送って、真っ直ぐ帰ればいいものを、近くのスーパーの『木曜の市』に、立ち寄ってしまったのである。
「オヤジに松茸貰ったし、松茸ご飯にするか〜♪」
店内を散策するうちに、カゴの中に商品が増えていくのである。
「要らんもん、買わんでいいからな。」
買い物は、ニャ王の方が上手なのである。
「どや〜!私でも、ちゃんと買い物出来るやろ〜!」
ちょっと、誇らしげに帰宅。
抹茶の『お買い物チェック』も済み、ニャ王に自慢するつもりであったのだが、
「あ゛・・・ダシの素、買いに行ったんやった・・・」
「だから、買わなあかんやつ、先に見てから!って、いつも言うてるやろぉ。」と、また言われてしまう事が、確定したのである。
「ちっちゃい子でも、ちゃんとお使い出来んのに〜。」
「三歩歩いたら、もう忘れてるし〜。」
いろんな言葉が、頭を駆け巡るのである。
メモしても、そのメモを忘れるか、無視して無駄に歩き回るか・・・
「夏やし、ボーっともなるやん。」は、年がら年中の私では、使えない手なのである。
「ダシの素、買いに行く?!」
危険な勝負である。
背後から、
(母ちゃん、バカじゃね〜)
冷たい視線が突き刺さっていることは、言うまでもないのである。