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★今日のプーの一言★
ついついベロが出ちゃうでバウ
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「飼います、このコを!!」
やった…。言ってしまった…。
苦節1週間(こうして書くと短いじゃん・笑)
ついにこのかわいい子犬を手に入れてしまった。
信じられない。夢のようだ。
こんなカワイイ生き物と一緒に暮らせるようになるなんて。
男も女も浮かれまくっていた。
もう一刻も早く家に帰って、
子犬とイチャイチャ、
ハグハグしてスリスリしてギューっとしたくなった。
多分こういうバカップルをたくさん見てきたのであろう。
店員が釘をさしてきた。
「今日は、あまり興奮させないように
ゲージのなかでゆっくり落ち着かせてあげてくださいね」
ちぇ。
ムーチョでアモーレな愛情表現は
コドモにはやはり刺激が強いとみえる。
その後ワンコを飼うための諸注意事項を
ひととおり店員にレクチャーしてもらい
必要なケージやトイレ、フード類一式を買い込んで
二人は子犬を連れ、喜び勇んで我が家へと帰った。
家に連れ帰った子犬は見知らぬ環境に
おおいにビビッているようだった。
しかし、不安に打ち震える姿すら可憐でかわいい。
犬でも、美人とは得なもの。
彼女は、ただ震えて相手を見つめるだけで
いともたやすく男と女を骨抜きにするのであった。
女:「くぅ〜、カワイイッッ〜〜〜(悶絶)」
男:「だめだよママ、大きな声だしたらワンちゃんが怯えちゃうよ」
女:「だってパパ、このコったらスッゴクかわいいよ、見て見て」
男:「くぅぅ〜〜〜(悶絶)」
バカである。
いつのまにやら二人は子犬を介して「パパ」「ママ」と呼び合っていた。
新婚の甘く熱い情熱は
子犬にあっさり奪われても悔いなし、の二人。
犬ばか熱は高まるばかりであった。
男:「いつまでもワンちゃんでもなんだし、
やっぱり名前をつけなくっちゃね、ママ♪」
女:「そうだねえ。どんな名前がいいかな、パパ♪」
男はしばし考え込み、パッと得意そうな表情になってこう言った。
「ハルちゃん、なんてどうかなあ」
ハハハ、ハルちゃんですか???
「春に出会ったからハルちゃん。良くない?」
春に出会ったから…。
女は、そのフレーズはいたく気に入った。
だからといってハルちゃんというのは単純すぎるように思われた。
女もしばし考え込むのであった。。。