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小梅(東)
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サビ猫2匹、茶トラ一匹、それぞれ生まれも育ちも違う3ニャンズのお話
今年も猫がらみで色々なことがありました。 その中で、一年の終わりにあたり、どうしても記録に残しておきたい子がいます。 それがこのター君。 ター君はサビ猫館にも遊びに来たことがあり、その独特の風貌が 印象に残っていました。 その頃相棒に聞いた話では、ター君は多川さんという女性の飼い猫で、 多川さんの住むアパートは近々取り壊しになるため、 多川さんはター君を連れて故郷に帰ることになるとのことでした。 お出入り自由の子を家に入れ、遠くに連れて行くのはさぞ大変だろう、と その時は思いました。 ター君のまわりには、飼い主の多川さん以外に、 写真のチーコちゃん、飼い主の西門さん、 我が鬼ババ軍団の鬼ババCと最強の面々がいました。 鬼ババCの飼い猫さんは、ター君の兄弟と言われています。 ある時多川さんが入院し、帰宅するとター君がいなくなっていたそうです その知らせを受け、それは大変、飼い主さんさぞかし心配しているだろう、 見かけたらすぐに知らせよう、と皆でター君を探しました。 ところが、不思議なことに、目撃情報を送っても、飼い主の多川さんが ター君を急いで探しに行く、ということはなかったようでした 何故 第一の疑惑 その頃ター君は、そんな皆の心配をよそにあちこち歩き回って 遅い青春を謳歌していたのでした その後もター君は家に帰らず、 飼い主さんもター君を探す様子もなく、月日は流れて行きました。 ある夕暮れ時、ター君が教会通りのパトカーたちと一緒のところを目撃 薄暗くてボケボケですが、この時私は、ター君が去勢されていないのでは と思ったのです 第二の疑惑。 そんな頃、ター君が近所のマダム坂中という方のお家で お世話になっていたことがわかりました 息子さんに確認してもらった結果、ター君は未去勢でした 飼い猫イコール不妊手術済み、今では常識となっているそのことは 意外にもこんな近いところで破られていたのでした 相棒はすぐに行動開始、去勢手術と悪い歯の抜歯をし ター君は晴れてマダム坂中の外猫となりのんびり過ごすことになったのです 飼い主は知っているのか、いや多分知らないだろう それどころか、もうター君のことなど忘れているのではないか そんな第三の疑惑は次第に色濃くなり、ター君が不憫でした。 ター君はしばらくマダム坂中のお宅にお邪魔していましたが、 2014年9月末、来なくなった、とマダムから聞きました。 誰もター君を見ることはなく、 ター君は誰にも知られずにどこかでその一生を終わったと思われます 10年に満たないター君の一生は幸せだったのだろうか、 誰もがそう思って心を痛めました。 ター君は、長年このあたりで暮らし、道路の穴まで知っていたはず。 多川さんのもとに帰ろうと思えばいくらでも帰れたはずなのに帰らなかった。 ター君は家を、飼い主を捨てたのだと思いました。 飼い主を見限った猫はこれまでにも見てきましたが、何ともやりきれない思いです。 飼い主の多川さんがター君を捨てたのではなく、 ター君が多川さんを捨てたのです。 ター君はお家を出、自力で居場所を見つけ、自由に生きていたけれど 何か病気があったのかもしれません。 残念ながらあの寄り目のター君を見かけることはなくなりました。 多川さんの住んでいたアパートはいよいよ取り壊しになるため 多川さんは引っ越して行きました。色々な猫の思い出のつまったこのアパートも 姿を消すことになりました。 先日西門さんは、お引っ越しをされた多川さんに会ったそうです。 多川さんは「そういえば〜あの子どうなった?あのほら、なんだっけ?」 と聞いたそうです。 西門さんは言葉を失いましたが、必死の思いで 「ああ、ター君ね、どうしたかしらね」と答えたそうです。 ター君を気にかけていた人はけっこういました。 それだけが救いかもしれません。 やりきれない気持ちですが、本当に不憫だったのは 自称飼い主だった多川さんなのかもしれません。 ター君、私たちはあなたのことをずっと忘れないよ。 ゆっくり休んでね 年末に悲しいお話で申し訳ありませんでした<m(__)m> でも、一生懸命に生きたター君のことを 皆様にも知っていただきたく書きました。
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