この一週間、内容は異なるのであるが、母の夢をよく見るのである。
大きな買い物袋をいくつも持って、うちで大量の料理を、淡々と作っていたり、
私の横で、話を寝たふりで聞いていたりするのである。
私の母は、『関西のおばちゃん』タイプではなかったのだが、『天然』ではあった。
口数も多くはなく、喋った!と思ったら、『マジボケ』で、よく驚かされたものである。
二人で買い物に出掛けた時の事である。
「喉乾いたな。シェイクでも飲もか。」
Mドナルドに立ち寄り、
「シェイクのストロベリー。」
「お母ちゃん、イチゴ嫌いやん!」
「あ、せやった。」
そんな人だったのだが、五年前、脳梗塞の闘病の末、他界しているのである。
あまりにも早く、私は母に、迷惑と心配だけしか、思い出として残せていないのである。
時々見せる抹茶の表情に、
「うわぁ・・・おかんそっくり・・・」
と発する事はあったのだが、頻繁に私に会いに来てくれる母が、私に何を言おうとしているのか・・・
「こんな時まで、口数少のうせんでええのに・・・」
何かを感じ取ったのか、
“スリ〜〜”
抹茶に言ってみるのである。
じーーっと私の顔を見る抹茶。
「まちゃお君も、お母ちゃんと同じか・・・」
自問自答!
やはり、
自分で気づかなきゃいけないのか・・・
トホホ・・・
曇り空と同じ心で、今日が始まるのである。