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小梅(東)
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サビ猫2匹、茶トラ一匹、それぞれ生まれも育ちも違う3ニャンズのお話
2016年2月、小豆が旅立った後、私はサビ猫が二匹いる生活が忘れられず 本気で別のサビ猫がほしいと思いました。 もし次のサビ猫を迎えたらその子には「小春」という名前をつけよう、 とまで考えていました。 でもすぐにそれは愚かなことだと気づきました。 なぜなら次に迎えるサビ猫は小豆ではないからです。私がほしいのは、 a sabineko ではなく小豆でしたから。 その年の12月、たまたまご縁があってさび子というサビの子猫を 預かることになりました。私はわくわくしました。 自分の年齢的に子猫は飼わないけれど、一時的に一緒に暮らせるなら 良い経験になると思いました。 そして実際、とても大切なことがわかりました。 子猫のさび子はそれは元気で、梅茶はペースを乱されました。 それでも小梅は、遊ぼうと言われると嫌でもなく、そのうち毎晩、さび子との チェイスが展開されるようになりました。 それまで自分より年上の猫しか知らなかった小梅には楽しかったのでしょう。 しかし、ちゃーやはまったくさび子を受け入れませんでした。 ちゃーやの顔からは笑顔が消え、つまらなそうにしているか、イカ耳になっているかの どちらかでした。 自分の居場所がなくなった、と思っていたら本当にかわいそう。 私はこのとき決めました。 ちゃーやがいる限り、絶対他の猫は連れてこない。と。 このことはさび子と暮らしてみてわかったことです。わかってよかったです。 ここまでちゃーやが拒否反応を示すとは思わずに別の猫を迎えていたら、 ちゃーやの残りの猫生は不幸なものになってしまったと思います。 やがて私は猫崎公園の活動に参加するようになりました。 当時は15匹くらいいた猫の中でも、私はなぜかこの「ぶちゃこさん」に 心をひかれました。(現在の小春) そのうちちゃーやが腎臓を患い、看病が始まりました。 私は別の猫を迎えての生活は断念、ちゃーやと小梅だけを大切にすることに 決めました。 そして行き場のなくなった「小春」というまぼろしの名前をこのぶちゃこさんに進呈しました。 その気持ちの裏には、いつか小梅だけの生活になった時に この小春が元気で公園にいたらうちの子になってもらいたいな、との 気持ちがありました。 それから何年かがたちました。 その間小春は二度体調を崩して病院のお世話になり、保護が必要になりました。 二度とも相棒が家に保護してくれましたが、その時小春は意外にも 「家猫超不適格猫」であることがわかってしまいました。 というか、健康が保たれている限りは小春は公園で暮らすのが一番、 自分の居場所は公園だと思っている。ということがわかったのです。 雨の日も雪の日も小春は公園で暮らすことを選びました。 お家の生活は楽だよ、あったかいよ、と思うけれど 公園での生き生きとした小春を見て、私たちはこれでいい、と思っています。 今年5月、ちゃーやを見送り、サビ猫館は小梅ひとりに。 そうなった以上、次の冬には小春を迎えたいと思っていましたが、 これは小春にとって必ずしも幸せではないと思われます。 私は最後に残った小梅をこれまで以上に大切にして、 最後まできちんとお世話をし、よほどのことがない限り他の猫は増やさない。 小春は公園猫としてより良い生活を送れるようサポートする、 今はそんな風に考えています。 小梅とさび子と小春が、それぞれの場所でこれからの猫生を 幸せに過ごして行かれますように。
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