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クッキー
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お腹いっぱいになって、大満足の僕達ファミリー。 パパは、ソファーに寝転がりながらTVを見たり、携帯ゲーム。 ママ「洗う前に、2階のベッドを直して来ようかな…」 ママは、食べ終わった食器をキッチンに運んでから、2階へ。 トントントン 階段を上って行ったの。 踊り場の1段下に着いた その時!! 足がいっぱいある虫が、ママの方に向ってくるのが見えた!! ママ「うわ〜お!」 「ムカデが出た〜〜〜〜〜〜〜!!!」 ママが、大声で叫んだら パパ「えっ、ムカデ?」 パパが、携帯ゲームを閉じて 慌てて階段へ。 パパ、待って〜! 僕も助けに行く〜!! 僕「ママ、大丈夫〜?」 「WONWONWONWON!」 僕は、ママが心配で パパの後を追いかけて前足猛ダッシュ! でも、刺されたら危ないからって、パパに「待ってなさい」って言われたの。 だから、キッチンで待ってた。 パパが助けに行ったから、大丈夫かな…・。 心配で、 堪らないよん。 さて、ムカデ退治は、どうなっただろう…。 パパ「どこにいるの?」 ママ「ここ」 ママは、パパに指を指した。 パパ「うわ!」 「これ、昨日 俺が見たムカデと同じかな…」 そう言えば、昨日 パパがバイクで出かけようとした時にムカデを見つけたらしい。 同じムカデだとしたら、どうやって家の中に入って来たのだろうか…。 ママ「棒かなんか持って来る?」 パパ「うん、箸で摘まんで捨てる」 「その前に、新聞紙を丸めて叩こう!」 ママ「刺されないように気をつけてね」 「念の為に、ゴキブリジェットを噴射したら?」 パパ「おお〜、良いね〜」 虫が苦手なパパが、 勇気を1000倍出して 退治してくれると言う。 ママは、 菜箸とスーパーの袋を持って、パパの後ろで見守る事に。 だって、菜箸の方が長くて良いよね。 パパは、丸めた新聞紙を右手に。 ゴキブリジェットを左手に持ちながら 構えた。 パパ「怖いな…」 ママ「頑張って〜」 ママは、パパの2段下で 応援。 パパは、 ムカデの動きを見ながら 叩くタイミングを 何度も 何度もはかっていたよ。 そして、 エイ! ヤア! シュ〜〜〜〜〜〜〜!! 丸めた新聞紙で叩いた後に、ゴキブリジェットを噴射!! 菜箸で摘まんで、スーパーの袋に。 二度と出てこないように、硬く結んで、 外のゴミ箱にポイ! 菜箸もゴミ箱に、ポイ! これにて、ムカデ事件は 一件落着〜! 朝から、 大声を出して 近所の皆さん ごめんなさい。 僕、ホッとしたら、眠たくなっちゃった。 抱っこして貰って、 ベッドの中に よっこらしょ。 ママは、食器の片付け。 パパは、洗面&お着替えを始めたよ。 ひと段落したママが、ソファーに 戻って来た。 ママ「虫が苦手なパパが、勇気を出してくれたからお礼しなくちゃね」 僕「うん、パパ 格好良かったね!」 「僕も、ママを助けてあげたかったな〜」 パパがお仕度してる間、ママとこんな事を話してたの。 そしたら、 スーツ姿のパパが リビングに戻って来た。 ママ「クッキー君、パパにお礼しよう」 僕「うん!」 僕「パパ、ママを助けてくれて、 ありがとう」 「ムカデを退治してくれて、ありがとう」 パパのお顔を ペロペロ。 パパ「いえいえ、どういたしまして」 「ムカデは、危ないからね」 「また、出てきたら クッキー君が助けてあげられる?」 僕「う…うん…」 「刺されるのが怖いから、摘むのは出来ないかも…」 「でも、大声を出して 誰かに助けを求めるのは出来るかも…」 パパとママ、 今のお家に引っ越して10年。 初めて、ムカデを見たかも〜って言ってるよ。 寝てる間にムカデが出てきて、 お顔にくっ付いたらどうしよう〜! 考えただけで、怖すぎる〜〜〜!! パパ「さてと!」 パパが気合を入れて、玄関へ。 僕とママも、パパの後を追いかけて 玄関へ。 パパ「じゃあ、行って来るね」 「お家の事、頼んだぞ!」 僕「任せて!」 パパが優しく、僕の胸をなでなで〜。 僕は、気持ちよくて 思わずウットリ〜。 パパ「行ってきます!」 僕「行ってらっしゃ〜い!」 パパに『行ってらっしゃい』の儀式をしてから、リビングに戻って、窓際にスタンバイ! カーテンを開けて、電気のスイッチOFF! 僕「WONWONWON!」 パパのバイクが見えなくなるまで、吠え続けたよ。
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