ニャ王がいる休日も、終わりを迎えようとしている。
“ブーブーブーブー”
ニャ王の携帯が踊っている。
『縁』を大切に考えるようになってからの二人の携帯は、今までのようには、鳴らなくなっていたのである。
ニ:「なんだ?仕事?」
「前日確認の連絡を、何故してこない!」
二人ともアルバイトから数えると、職歴だけは、多種多様にあるのである。
言いたいことは山ほどあるが、言った事で、悪い流れを作り出す必要もないのである。
とりあえず、『アク(悪)デンワ』でなくて、ほっとしたのである。
「明日は、5時でお願いしますね。」
『抹茶目覚まし』をセットし、エアコンのタイマーを
“ピッ♪ピッ♪ピッ♪”
「ミィャァ。ミィャァ。」
ん?甘えてる?もう時間?寝たような気はするけど、エアコンまだついてるし・・・
私の顔を覗き込む、抹茶の顔とファサファサ感。
「どうした?まだ早いよぉ。」
私の横を往復。もしや!?
足をよけ、抹茶スペースを作ると、しばらく布団をグーパーする音が聞こえていたが、すんなりいびきに変わったのである。
「添い寝はせんが、オレのラインはあけておけ!」とでも言っていたのであろうか。
不格好な『川の字』が出来たのである。
ニャ王を送り戻ると、抹茶のお出迎え。
(ん?珍しい事もあるもんだ。)
玄関ドアの前に座り、しばらく身動きもとらずにいたが、いきなりダッシュ!!
まさか!?と思うが、ニャ王が戻らないことを、確認していたのであろうか。
久々の大雨の予想。
ハイテンションの抹茶が、エアコンがついていないことにも気付かずに、居間をクルクル走っているのである。
雨で涼しくなったことは、嬉しいのであるが・・・恐怖の『スパイダーニャン』登場!!
疲れて寝てくれるのを、待つしかないのである。