2003年6/25から7/21までの約一ヶ月、クロの行方がわからなくなった。
時々夜に脱走しては、朝帰りをするクロだった。
ある時には、二階で寝てる部屋の窓の向こうから『ニャー』と帰ってきたこともある。
だから、夜姿が見えなくなっても朝には帰ると信じてた。
………でもクロは帰らない………
もよりの役所、保健所などに電話をして、迷い猫や事故にあった猫がいたら、と毛色などを伝えて……
でもどこからも連絡はなく、消息不明のまま、約一ヶ月が過ぎた。
7/21 買い物から帰ったら、家の横から『ニャーニャー』ととても大きな懐かしい声が聞こえた。
ガリガリに痩せたクロがそこにいた。
一ヶ月、一体どこで何をしていたのか、夢かと思った。
家に入るとごはんを食べて、ただただ眠った。
涙が出た。
そこにいたのは紛れも無くクロだった。
ガリガリに痩せて、それでも必死でこの家までかえって来てくれた。
どこまで行ってたのかわからないけど、きっと大変な旅だったのだろう。
しばらくは家からあまり出なくなったクロ。
でも、しばらくするとやっぱりお外大好きのクロになりました。