お花を見て来たよ
カチャン(ドアの鍵を開ける音)
「ただいま〜」
「あれ?クッキー君、ハウスでお留守番?」
「パパは?」
「パパの車がないね」
「そう言えば、午前中にクリーニング出しに行くって言ってたっけ…」
「でも、この時間までいないって事は…」
「きっとパ○○コだよね」
「クッキー、お散歩に行ってこよう!」
「お散歩は僕とママの日課だもんね〜」
今日は15時出発。
「たまには公園でボール遊びしたいね」
ママと公園に行ってみたら子ども達でいっぱい。
次の候補の公園は?
やっぱり 子ども達でいっぱい。
二つとも子ども達でいっぱいだから諦めて、結局いつもと同じように、車椅子で遊歩道をポテポテ テクテク トコトコ…
距離的には いつもよりロングになったけどぉ。
「クッキー、見てごらん」
「な〜に?」
「パンジーの花壇がある」
「本当だぁ〜」
「よく見てみる?」
ママが抱っこしてくれたから、近付いて「クンクン」出来た。
「いい香りだなぁ〜」
「パンジーって可愛いね」
「写真撮影しておこう」
「あらまぁ、クッキーの後頭部しか写せないわ」
「抱っこしながらだから難しいね」
お花を観察してから、またポテポテテクテクトコトコ
「すみませ〜ん、触っても良いですか?」
小学生の女の子三人組が近付いて来た。
「臆病さんで頭を撫でられるのは嫌だから、下から胸の辺りを撫でてね」
ママが女の子達にお願いした。
「可愛いね〜」
僕、撫でて貰ってる間は大人しくしてたよ。
「怪我したんですか?」
「この子はね、病気で神経が麻痺したから車椅子なの」
「ふぅ〜ん」
女の子達は 顔を見合わせてた。
でも 暫くしてから
「頑張ってね。ありがとうございました」
って 励ましてくれたし、ちゃんと挨拶してくれたの。
僕は 大人しく 女の子とママの会話を聞いてたけど、「WON!」って、最後に挨拶した。
今日の女の子達は 親のしつけが良いのかな…
「触っても良いですか」とか「ありがとうございました」って 挨拶が出来てたよ。
挨拶してくれたから 僕も恐くなかったの。
挨拶なしで 近寄られるのは苦手かな…
僕達 ワンコ同士は 鼻と鼻やお尻の匂いを嗅ぐのが挨拶。
ママ達人間は 「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」…色々あるけど、言葉がある。
この挨拶は お互いの関係をスムーズにする大切な役目なんだね。
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