めったに風邪をひかないニャ王が熱を出した。
年に一度あるかないかの一大事である。
ピピピピ♪
38.9℃
「出たよぉ。記録更新するか〜。」
呑気な事を言っている場合ではないのである。
普通なら、頭バーン!!!ぐらいの感覚の筈なのたが、
「お腹すいたなぁ〜。」
寝る。
「ご飯まだかなぁ〜。」
寝る。
を繰り返すのである。
山を越えた頃、今度は私の調子が変わってきたのである。
平熱が36℃あるかないかの私は、微熱と言われる37℃を超えると、世の中が回り出し揺れ始めるのである。
ガーン!ガーン!ガーン!ガーン!
頭の中で鐘が鳴る。
食欲もなく、ひたすら寝るのだが、
“母ちゃん。母ちゃん。”
布団で寝ようものなら、
ガリガリ!ペリペリ〜♪
寝室の壁紙も、無残な様子である。
居間で寝る分には抹茶も納得のようで、私の側で寝ているのである。
ようやく自らの意志で頭を上げられるようになった頃、私の周りに異変が!!
「これは・・・」
抹茶のお気に入り(紐やオモチャ)が、私の眠る頭の周辺に集められているのである。
「あの〜これは、お供え物ですか?お見舞ですか?」
抹茶も我慢と心配の日々だったのか、
“母ちゃん♪もう大丈夫?遊ぼっか♪”
今日は頭突きを仕掛けてくるのである。
かたや風邪をひいても体重が落ちないタイプ、
かたや感覚が戻るまで、全く何も口に出来ないタイプ。
そんな二人を見たからなのか、突然体重計に乗る抹茶。
二人の様子をよく理解し、二人に合わせてくれているのは、抹茶の方だ・・・と思ったプチ病み上がりなのである。