ぼくが 立ち止まって見ているのは
おともだちのグリコくんとカルビーくん(コーギー♂)のおうちなんだ
15歳になったグリコくん 先月からごはんを食べなくなってしまった
ぼくのお誕生日にいただいたケーキを
ぼくひとりじゃ食べきれないから
ママさんがふたりのおうちにもおすそわけで届けてくれてね
そのとき 少しだけどおいものケーキ食べてくれたんだって
二日後に ママさんがお散歩しているグリコくんに会ったとき
もう歩けなくて座り込んでいたのに
ママさんを見たら すくっと立ち上がってそばに来てくれたって
ママさん喜んでいたんだよ
病院の先生は 人間が食べるものでもなんでもいいから
とにかく食べられるものなんでも食べさせてくださいって
言ってたけれど なにをあげてもほとんど食べないらしい
この前会ったら とっても痩せちゃって ほとんど歩けなくなっちゃった
カルビーくんが 頑張って歩こうよって 元気付けていたけれど
立ち上がれなくて ママさんに抱っこされておうちに帰っていったんだ
おうちの人が 台車を改造してお座布団を敷いて
グリコくんをのせてお散歩に連れて行ってるんだけど
そのときのグリコくんはお座布団の上にフセをして
でもね お顔はしっかりあげて 前をじっと見ているんだ
とってもおだやかなお顔をしていて そしてかっこいい!!
グリコくんのママさんは 点滴に通って痛い思いをさせるよりも
自然のまま見守ってあげたいって
家族全員でグリコくんをあたたかくお世話しているんだよね
ぼくはひとりっこだから お散歩のときに
グリコくんとカルビーくんに会うとうれしくって
いつもふたりの間にはさまって歩くのが楽しかったんだ
グリコくん おうちの中から声が聞こえてきたから
ぼくは気になって 背伸びをしてみたけれど見えなかった
また明日来るからね
食べたいものあったら ぼくが持ってきてあげるからね