戸籍の写真は、綺麗だと思うけど、嫌いだ。
実はいい思い出がない。
私が20代後半の頃で色々悪いことが重なって、精神的にかなり参っていた頃だった。
参っているどころか、壊れていた。
当時は、日々の記憶がたびたび飛び、2、3ヶ月分くらい記憶が抜け落ちていることもあった。
日々惰性でなんとか過ごし、家に帰るとにゃーちゃんの散歩に付き合ってるのは私のようで、実はにゃーちゃんが疲れた私に付き合ってくれていたのだと思う。
にゃーちゃんに癒してもらう、とかいう余裕もとうになかった。
本当に壊れていた。
当時のお気に入りの高いとこに座り込んだにゃーちゃんを、その下に座り込んでため息混じりにふと見上げて目に入った空の青さ。
秋だったように思うけど、正確ではない。
でも、「こうやって見上げた空が綺麗だなあ、と思って眺めるだけでもいいや(他にはいいと思えることがひとつもなくても)」と、思ったのを覚えている。
だからこの綺麗だと思った空を、カメラ持ち出して撮ろうと思ったことが奇跡に近い。
この前後の写真は何を撮ったんだろう。
覚えていない。