日本オリンピック委員会(JOC)の選手強化本部長を務める橋本聖子参院議員(49)が、ソチ冬季五輪の打ち上げパーティーでフィギュアスケート男子の高橋大輔選手(28)=関大大学院=にキスを強要したとされる問題が明らかになったが、関係者からは「出るべくして出たスキャンダル」と厳しい批判の声もある。問題山積のJOCに2020年東京五輪を任せて大丈夫か。
20日発売の週刊文春に報じられたキス写真にはソチ五輪の選手団長を務めた橋本議員が、執拗に高橋の首もとに唇を這わせる姿があり、その背後に関係者数人の姿が映し出されている。顔は隠されているが、参加したのはJOC、日本スケート連盟の限られた関係者で、中にはスピードスケートの五輪メダリストの姿もある。内部から写真が週刊誌に渡ったとみられる。
「全員、お互いの顔がわかるような出席者しかいないのに、こういう写真が流出するというのは、JOC内部の現状を如実に表しているといえる。メンバーはそれぞれ自己の利益ばかりを考えて、全く統一性がない。橋本議員に対する不満も大きいということでしょう」
今月7日に都内で行われたJOCの独立25周年の集いに出席した初代専務理事の岡野俊一郎氏は、壇上で「各競技団体、JOCは後ろ指を指されないようにガバナンスをしっかりしてほしい」とあいさつするなど危機感を募らせていた。
政府はスポーツ行政を担う『スポーツ庁』の準備を進め、来春にも創設する。これに対しJOCは、庁創設を容認するものの、これまで担ってきた強化費の分配権限を独立行政法人に奪われることに猛反発している。
竹田恒和JOC会長のリーダーシップが問われているが、東京五輪の大会組織委員会会長の森喜朗元首相、超党派議員連盟の会長を務める麻生太郎副総理兼財務相は、竹田体制に距離を置く。
「竹田会長は人望がなく、プライベート面での問題が取り沙汰されることもある。橋本議員は大臣就任は難しいといわれるが、森、麻生の両氏は聖子を猫かわいがりしており、JOC会長にして東京五輪を迎えたいと思っている」(同関係者)
しかし、トップの椅子に固執する竹田会長をはじめ、現在のJOC内部は保身に走り、それぞれが自らの思惑で好き勝手なことをしている状態だ。橋本議員のキス騒動はまさにJOCの混乱ぶりを象徴しているといわざるをえない。
高橋は「大人と大人が羽目を外しすぎた。酒を飲んだ中でも、もう少し考えて行動をしないといけない」と反省しているが、高橋のファンの抗議が橋本議員のフェイスブックなどに殺到している。
橋本議員は過労のため7月下旬から入院しているという。「選手団の選手や役員は、外国の選手などとの交流が多く打ち上げなどでは、ごく自然にハグやキスをすることがある」としているが、締まりのない印象は否めない。
竹田会長は22日にコメントを発表。「総合的に判断した結果、これ以上本件を問題にすることは考えていない」として、キスの強要はなかったと結論付ける“寛大”な幕引きとした。竹田JOCに危機管理能力はあるのだろうか。
■橋本議員「深く反省」
橋本議員は23日午前、報道各社に「私の行動は甚だ軽率であったと深く反省しております。ご批判、お叱りを真摯に受け止め、行動を慎んでまいる所存です」と謝罪のコメントを出した。
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