今週土曜日から子供たちの大好きなプリキュアの映画が始まる。
2年前もそうだった。
あの日の半年以上前から企画制作が始まっていたあの年のプリキュアのテーマはたまたま「家族の絆」。
おかげで番組も映画も大きな変更もなく、多少映画の編集時期に影響があったようで急ごしらえのCGが入っていたのと、2週ほど放映がなかった事で内容が少しずれていたくらいで子供たちもそれほど混乱しなかった。
トラ子家のある島根県東部は、もちろん揺れも皆無なら、全国に出た津波警報さえ無関係…全くもってテレビの中の出来事だった。(正確にいえば津波警報が出てなかった土地は島根県東部ともう1カ所あった)
その後の計画停電も全く無関係。
出かける先々にある募金箱だけが地震の影響といえば言えた。
テレビの子供番組が2週間ばかり見れなかったくらいか……。
トラ子のカリカリを買いに行ったホームセンターでも、乾電池の棚が空になっていたくらいで、やっぱりどこか他人事・・・・。
ここのお友達の安否とともに、東北在住の古い友人の安否を気にする時が唯一地震があったのだと自覚する時だったように思う。
トラ子もいつもと変らず、ネズミを次々捕って来ては私が次々捨て、ヘビを取ってくれば私は「ギャー!!」と言いいつつ必死で捨てていた。
日本中が「自粛」の名のもとに元気をなくしていく頃、こんな時こそいつもと変らずいるのが大切なのだとトラ子とプリキュアを見ていて思った。
別に無理に空元気で騒ぐ必要はない。
そして気遣いを忘れて、無関心に自分たちだけ日常に戻っていいものでもない。
地元の桜の名所に花見に行った。
そこここにある募金箱に少しずつ募金しつつ、東北の酒を飲んだ春だった。