よ:「え゛!?きなこ、鳴き声可愛くないよね〜。」
ニ:「何を言うか!!可愛いやないか!」
よ:「確か抹茶が来る前、アメにゃんこはめちゃめちゃ美声やぞ〜♪って言ってて、抹茶は可愛らしい声やったのは覚えてる。でもきなこ〜。」
うちに来た第一声に、私は驚いたのである。
き:「あ゛ー。きー。ぴきー。」
酒やけしたスナックのママさんのような声なのである。
そのくせ、
き:「ごあ゛〜ん♪」
抹茶の時のように教える事もなく、来て早々にはっきり濁った声で、『ご飯』と言ったのである。
よ:「あれ?!え〜〜〜。なんかスゴくない?!女の子なのに。」
ニ:「まだ顔もホケ〜っとしてるし、また変わってくるよ。」
二日後。
ニ:「うわっ!きなの目が変わった!俺、変わる瞬間見たよ。意思を持った目になったよ。」
よ:「そう?上(頭)からしか見てないから、分からんかも。」
きなこが日に日に成長している事を、実感する日々。
ニャ王起床まで、台所とテレビの灯りだけで過ごす中、
開催される大運動会では、大きい影を追いかける小さい影。
よ:「え゛??きなちゃんがまっちゃんくんを追いかけてるの!?逆やん!」
既に、権勢逆転なのか!?
ニ:「な〜。よめちゃんにソックリやろうが〜♪」
ニャ王がそう言うであろう事が目に浮かぶ、まだ薄暗い朝なのである。