12/8 AERA 「犬ビジネスの闇」
12/8号のAERAに、 「犬ビジネスの闇」という特集が載っています。
「殺処分ゼロ熊本の挑戦 ― 殺さない方法はきっとある」という記事があります。
光が見えてくるような内容ですので、少し抜粋します。
「殺処分ゼロを目指す」
2002年、熊本市動物愛護センターの職員たちは実現不可能とも
思えるそんな目標を掲げた。
合言葉は、
「嫌われる行政になろう」
久木田憲司所長は当時をこう振り返る。
「本来、市の窓口は市民に嫌な思いをさせてはいけないのですが、
犬を捨てに来た人には、嫌な思いをしてもらおうと決めました。
窓口では時に声を荒げてでも説得し、翻意してもらおうと考えたのです。」
動物愛護法で、飼い主が持ち込んだり、迷子で保護されたりした犬は都道府県や中核市などの自治体が引き取るように定められています。
だが同じ法律に、「飼い主は最後まで飼う義務がある」という趣旨の文言もあります。
熊本市は、引取りは緊急避難的措置であり、後者の理念こそ重視すべきだと判断したのです。
●無責任な飼い主と戦う
センター職員と無責任な飼い主の戦いが始まった。
「噛み癖があって飼えない」
60歳代の男性はそんな理由で、コーギーを持ち込んできた。
元々飼っていた息子が海外転勤になり、自分が面倒を見ることになったという。
「犬が悪いことをしたんだから、罰を受けて当然だろう」
そう主張する男性に対し、小山信係長がこう詰め寄った。
「噛んでいいと教えてしまったのはあなたの息子ではないか。
息子の失敗を、なぜこの犬が命をかけて償わなければいけないのですか。」
またある時は、引越しで飼えなくなったという女性が来た。
小山さんはまずこう諭した。
「ここに来れば、この犬は命を絶たれます。飼い主としての最後の
責任を果たすため、新たな飼い主を探してください。」
だが女性は30人ほどの知人にあたったが、見つからなかったと説明する。
それでも、小山さんは食い下がる。
「たった30人に聞いて回ったくらいでこの犬が殺されるなんて」・・・・・