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ソラ
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共に生きるために
犬には模倣能力 ( 真似をする能力 ) があるのだろうか? これが今回のテーマである。というのも、ソラの友達のメイちゃんが 「 ソラの行動を真似ているとしか思えない行動 」 を最近始めたからだ。 犬の模倣能力について文献を調べてみた。すると、あった。 オーストリアの行動学者、フレデリック ・ ランゲ博士の実験である。 紹介しよう ・・・・・ まず、天井から紐に結ばれたバーを垂らし、それを引くと餌がもらえる装置を 用意する。犬はそのバーをどんな方法で引いてもよい。 バーをくわえて引いても、前足をかけて引いてもよいのだ。 しかし、簡単なのはバーをくわえて引くことだ。 ここで、犬を3群に分ける。これを A群 、B群 、C群としよう。 A群 : デモンストレーションとして、上図の右のように、前足でバーを引くように 訓練された犬を見せ、その後自由にバーを引かせてみる B群 : デモンストレーションとして、上図の左のように、口にボールをくわえた犬が 前足でバーを引くのを見せ、その後自由にバーを引かせる C群 : デモンストレーションはなく、自由にバーを引かせてみる 実験後、前足でバーを引いた割合を A 、B 、C 、3群でそれぞれ調べた。 結果、A群では 83 % もの犬が前足でバーを引いたのである。 B群はそれが 21 % に、C群では、それがわずか 15 % であった。 結論はこうである。 * 犬には他の犬の行動を真似して、餌を獲得する能力がある * 他の犬の行動が、自分のしたいことにとって、 役に立ちそうな場合にのみ真似をする ・・・・・・ 犬には模倣能力が存在する、と云えるだろう。 ソラとメイちゃんの場合 ・・・・・ 左からメイちゃん ( 1歳3ヶ月 ) 、ソラ ( 3歳6ヶ月 ) 「 メイちゃんが真似たと思われるソラの行動 」 とは 遊びの中で、腹を見せて寝ころんで相手を誘う行動である。 これが挨拶のときなら 「 参った!」 というシグナルになるだろうが ・・・・。 ソラの 「 遊びを誘う寝ころび行動 」 を観てみよう。 ソラはこれを、 チャコちゃん、メイちゃん、ラッキー君に対してしか行わない。 いずれのワンちゃんもソラより年下で、ソラがとても可愛がっている。 ラッキー君に対して ・・・・・ メイちゃんに対して ・・・・・ そして、最近になって、メイちゃんがこの行動をやり始めたのである。 これをする相手は、プー君 ( 1歳 ) と ラッキー君 ( 8ヶ月 )だ。 なぜか、ソラに対してはしない。 ラッキー君に対して ・・・・・ プー君に対して ・・・・・ これは 「 遊んであげよう行動 」 なんだろうか? そして、メイちゃんはソラの真似をしたのだろうか? それとも、この行動はワンコがみんな生得的に持っていて、 ある年齢になれば、自然に解発される行動なのだろうか? 「 解らない 」 と云わざるを得ないが ・・・・?? 1年にわたって毎日のように一緒に遊んできたメイちゃんとソラ、 メイちゃんがソラの行動を真似たとしてもおかしくはないだろう。 ・・・・・ 犬には模倣能力があるのだから!! 真似は 「 文化 」 の伝承に必須とされるものです。 ソラは世代を超えて、 メイちゃんに幼い子との遊び方を教えたのでしょうか? ・・・・・そうであれば、とても、幸せな気持ちになれるのですが!!
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