トラ子の長くて立派なひげ。
白いのと黒いのと白黒のがある。
ふとにゃーちゃんのひげを切ってみたかったのを思い出した。
にゃーちゃんにとってのひげはただの飾り。
だから切っても差し支えなかったとは思うが切らなかった。
それに比べてトラ子のひげは多分大切な装置だろうと思われた。
が、思い切り切ってしまったことがある。2本ほどでしたが。
トラ子は野山を歩く。
でも、どういう仕組みなんだか、毛が生えてる部分にはノミ、ダニが付くことが滅多になかった。
耳と目の上の毛が薄いとこと乳首さえ注意してれば良かった。
ある日顔を撫でたらなんか変だった。
よく見たらひげの根元にダニがくっついて、結構でかくなっていた。…いつからいたんだ!?
この大きさだともうつまんでは取れない。
危険を承知でハサミでダニの体を切ることにした。
不穏な気配を感じたトラ子もじっとしてない。
押さえつけて切った。
ダニは見事に真っ二つ。 ダニが吸っていたトラ子の血とダニのお尻部分とくっついていた近くのひげが2本私の手に…。
見た目のバランスが悪いままのトラ子はひょいと逃げていった。
ああ〜ついに猫のひげ切っちゃった〜、と妙なショックを受けた私には全くお構い無くトラ子にはなんの変化も起きなかった。
ちなみに半分になったダニはしばらくしてカサカサになって脱落しました。
あまりにショックで、あの時切ってしまったひげは、捨てたんだかしまったんだか覚えてない。