2006年の今日、小豆はうちの家族になりました。
もともと小豆は野良猫ではなく飼い猫でした。が、ある時外に出されてカリカリだけもらっていたとわかりました。
「一応死ぬまでは餌だけはやりますけど」と飼い主。
玄関の外にはいつも安いフードの袋が置いてありました。その話からは愛情のかけらも感じられなかった、どころか、小豆が邪魔で早く消えてほしいと思っていた飼い主。ずっと家で過ごした子を外に放り出した人を私は今でも許していません。
そんなわけで小豆は傍目にはご飯をもらっているだけの外猫でした。
飼い主が帰ってくると急いでその後を追いかけて玄関の外でカリカリをもらう、と言う生活でした。そんな飼い主でも、愛されてはいなくても、食べなくては生きていかれないから小豆は必死でした。
そして、なんとかもう一度家猫になりたい、お家で暮らしたい、どこか良いところはないだろうかと常に探していたようでした。
私はうちの子になってくれたら、と密かに思っていました。こんなかわいい子なのに、私ならもっと大切にするのに、と。
小豆が私の熱い視線の意味を理解するのに時間はかかりませんでした。ここの子になると宣言、半年間うちのまわりから離れずに暮らしていました。
もうお年寄りのようだし、私達はずっとこの家に住まないし、この寒さの中死んでしまうかも知れないし。もうこの子をうちに迎えないと言う選択肢はありませんでした。ごめんね、遅くなっちゃって。
小豆はきっと嬉しかったと思います。久しぶりの暖かいベッドとご飯、皆に可愛がられて幸せだと思ってくれたと信じています。小豆にとってひとつだけ予定外だったのは、自分と同じような柄の猫がもう一匹いたことでしょう。
2010年2月に病気で虹の橋を渡るまで小豆は私の大切な子でした。
小さくて、鍵しっぽで、目の上が平らで、超一級の食いしん坊で、気が強くて生命力も強いかわいい小豆でした。
私が公園で小春をかわいいと思った理由のひとつは、小豆を思い出すキャラだったこと。ちっちゃな気の強いおばあちゃん、小春も小豆に似た強さを持っている、これからも長生きしてほしいと思います。