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Science Dailyによると、4歳のアビシニアン“シナモン”ちゃんのDNA解析を終え、20,285個の遺伝子を特定したそうです。 ネコのDNA解析によってどのような効果があるのかといいますと、ネコの病気予防はもちろん、人間の病気に関する研究にも大いに役立つのです。アメリカ国立ヒトゲノム研究所(National Human Genome Research Institute)が、このネコゲノムプロジェクトに参加しているのも、そのためです。
イエネコには250以上の遺伝性疾患があり、その多くは人間の遺伝病理学と類似性があります。 例えば、シナモンちゃんの血統には、失明にもつながる“網膜色素変性症”という遺伝的変異が多く見られるのですが、この病気はアメリカ人の3500人に1人の割合で発症している病気です。 他にも、HIV/AIDSと、ネコのFIV(免疫欠損ウィルス)の関係性も注目されています。 また、病気に関する研究だけではなく、100万年前に恐竜と一緒に生息していた先祖たちから、どのように哺乳類の染色体が分岐していったのか、その染色体再配置についても明らかになりました。
哺乳類では、ヒト、チンパンジー、マウス、ラット、イヌ、ウシ、に引き続いて7種目のゲノム解明です。 遺伝子から、これだけの情報が引き出せるというのですから、生物の奥深さには感嘆するばかりです。 当のシナモンちゃんは…と言えば、様々な研究に多大な貢献をしたにも関わらず、恥ずかしがり屋さんなネコだったようです。 Kristina Narfstrom博士の研究所で、他のネコたちは学生や研究者たちの注意を引こうと競っている中、大人しく静かに座って、他のネコたちの様子を見ていたそうです。
写真提供・協力:Science DailyAll rights reserved(無断転載禁止)
筆者 てるてるぼうず
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