昨日の続きです。
スナック嶺太に到着した小梅は、これからはこんな楽しそうな所で暮らすのかとわくわくしていました。が、その時見てしまったのです、あの茶とらを。それは2年半前にこちらに来たちゃーやでした。ちゃーやも当然気づきました。
ひぇ〜!あれって、もしかして小梅さんじゃないの!ようやく会わなくて済むと思っていたのに、もぉ〜来なくていいのに。どうしよう、隠れたほうがいいかしら。
ちゃーやはそんな反応を示すかと思われましたが、そんなことはありませんでした。小梅に駆け寄って2年半ぶりの再会を懐かしんだのです!肉球と肉球でハイタッチ!
小梅さ〜ん!
ちゃーや〜!
小梅
久しぶりね。あなたがいなくなって、せいせいするかと思っていたけど、実は思っていたより寂しかったのよね。又会えて良かったわ。あなた、すっかり元気になったのね!もう走るいなり寿司なんて言わないわ。ごめんなさいね、ボカボカなんてやったりして。これからは仲良くしましょう。色々こっちのこと教えてね。
ちゃーや
あたしも小梅さんのこと心配していたのよ。何でも聞いてね、あたし、ここでは大先輩よ。皆楽しく暮らしているわ。ご飯は美味しいしね、ここには療法食なんてないから。毎日好きなもの食べ放題よ。
小梅
あなたがいなくなってからはママはあたしのことだけ本当に大切にしてくれたわ。だからあたし、とっても幸せだったの。今はママが寂しいだろうからちょっと心配よ。毎日泣いてばかりいるんじゃないかしら。
ちゃーや
きっとそうね。小梅さんはなんたってママが一番長く一緒に暮らした子だもの。あたし達はママにいっぱい可愛がってもらって幸せだったから、いつかママがここに来るまであたし達がそっとママを見守ってあげなくちゃよね。
小梅
そうね、いつかはママが迎えに来てあたし達一緒に天国に行くんだもの。でもママはまだしばらくは来ないと思うわ。
そこへ小さなさび猫が駆け寄ってきました。
「こぉめさん、こぉめさん!久しぶり!あたしですよぉ、覚えてますかねぇ。」
それはすっかり若々しくなった小豆でした。
さび猫館の3匹は8年ぶりに再会しました。
小豆
ママはきっとあたし達のこと、いつも考えてますよぉ〜。泣き虫だから心配ですけどねぇ。あたし達、又再会したからこれからはずっとママのこと見守っていきますよぉ〜。
こうして小梅の星の国での生活が無事始まりました。
今夜は小梅の歓迎会を嶺太ママが企画してくれていて、テーブルには美味しそうなお料理が並び始めました。部屋の片隅には、つい数日前に皆で飾ったクリスマスツリーの暖かい光が点滅していました。
それを見て小梅は急にさび猫館のツリーが懐かしくなりました。
小梅
あぁ、今年もママはあのクリスマスツリーを飾ったかしら。あたしがいなくて寂しくて飾ってないかしら。いつもオーナメント落として怒られたけど懐かしいわ。
と小梅はさび猫館の下半分に飾りのないクリスマスツリーをなつかしく思い出していました。
嶺太
さぁさぁ、皆集まって!始めるわよ、歓迎会!
まずは乾杯よ〜ん!
おわり