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小梅(東)
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サビ猫2匹、茶トラ一匹、それぞれ生まれも育ちも違う3ニャンズのお話
最近、熊五郎がご飯に参加しない日も増えました。 彼は来たり来なかったり、実に気ままです。 何日も見ないとさすがに心配しますが、 単にどこかで昼寝をしていて来なかったり、そんな理由のようで 心配しないことにしました。 今朝は顔にイノコヅチをくっつけてやってきました。 どこかにもぐりこんでいたのでしょう。 こうやって種が運ばれていくのだなあと妙に感心してみたり。 熊五郎は自分の好きな物以外は全く食べません。 勝手な子です。 公園猫たちは鬼ババを見ると大喜びで走って来て歓迎しますが、 熊五郎は面倒くさそうに座って待っています。 なんといっても家猫ですから、お家で食べることもあるのでしょう。 皆がカリカリを食べている間はこうしてじっと待っています。 あまりにおなかがすいている時は、ほかの子に先に出すと たまりかねて手が出ます。 鬼ババはそういうのは許しておりません。 まだですかにゃ〜と熊五郎。 彼が待っているのは缶詰類です。 後ろの方では、ダリオが風太をにらみつけています。 ダリオは公園猫以外の子が来るのを良しとしないのです。 特にこの三匹はオス猫ですから相性はよくありません。 ダリオは公園のキングですから、 今までずっと一緒に暮らしてきた公園猫を守り、 他からくる猫はけん制しているのです。 それでも平和を愛するダリオは、にらむだけで決して手は出ません。 缶詰があくと、俄然元気が出る熊五郎。 早く早くと人の手にぶら下がるようにして邪魔するので 缶詰をひっくり返してしまったことも・・・ 「食べたにゃ〜」と熊五郎。 食べたあとの毛づくろいをする様子はまさに熊そのもの。 仲の良い公園猫たちに受け入れられていないこともわかっているし、 別に仲良くしたいとも思っていない熊五郎。 そんな社会的猫関係など彼にはどうでもよいのです。 満足するとベンチで一休みして、どこかへ去っていきます。 あまりお家に帰っていないようで、多くの人はこの子が血統書付きの 飼い猫だというとびっくりします。 そんなことはおかまいなしの熊五郎。 人になんと思われようと、猫たちになんと思われようと、 彼はどうでもよいのです。 彼には憂鬱などという言葉は似合わない。 ひとり気ままに猫生を楽しんでいる熊五郎でした。
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