4年位前、近所付き合いの一環で公民館の習い事に出席していた。
大体平均年齢80歳のクラスばかりなのに,私が参加させられたのは一番人数も少なく平均年齢も60歳くらいの若い(苦笑)クラスだった。
他のクラスは知らない人ばかりだけど、たまたま知っている人ばかりになってそれだけでもホッとした。(出たくもない習い事だったし・・・田舎の付き合いだからなあ・・・・)
練習の合間にはお茶の時間があって、おばあさんおじいさん達はコレを楽しみに来ているのだった。
公民館の隣の家の人もたまにこのお茶の時間にだけやってくる。
子供のように可愛がっている小型犬をよく連れてくるので、自然と皆犬猫の話が増えた。
皆、犬も猫も好きで、家に犬猫がいる人は一人だけだったが、隣の犬や親戚の猫の話を自慢げにしあった。娘、息子、孫が飼っているウサギやハムスター、フェレットの自慢まで飛び出した。
私もにゃーちゃんの話をしては「うそだ〜」と笑われた(^・^)
でもあれは楽しい時間だった。
このクラスが始まって半年、新しい人が入ってきた。
その日のお茶の時間、皆でまた猫犬の自慢話を始めたとき、その新入りさんが「私猫大嫌い!!だって猫好きの人って赤ちゃん言葉で猫に話しかけるでしょう?気持ち悪い!!」とはっきり言った。
一瞬皆固まった・・・だって、そこにいる何人かは「赤ちゃん言葉で話しかける自分がおかしい」と笑い話にして皆で「分かる分かる」と以前言い合っていたから。
空気が悪くなったその時、いつものように公民館隣の家の人が生まれたばかりの子犬と、いつもの親犬を連れてやってきた。
「わ〜かわいい〜」と皆で囲む。
新入りさんも手を伸ばし、「可愛いですねえ、私犬大好き!抱かせてもらっていいですか!?」と親犬のほうを抱っこした。
そして「いい子でちゅね〜。おかあしゃんになったのお〜?かわいいでしゅね〜」と大きな声で言った。
皆気づいた。
その人は猫が嫌いでも、猫好きの人が嫌いでもない。
その人の嫌いな人が、猫が好きなのだ。