ドッグストリート
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ソラ
共に生きるために
非言語コミュニケーション
[03/12 12:29]
ヒトは、言語を使用して他人と意思疎通をする。
言語によるコミュニケーションである。このとき、前提となるのが
会話の場の 意味・文脈・雰囲気 を他人と共有することであり、
これがないと、会話は成り立たない。
この 意味・文脈 を伝え合うのが、
表情や動作による言語を使用しないコミュニケーション、すなわち
「 非言語コミュニケーション 」 なのだ。
ヒトとのこの 非言語コミュニケーション において、
最もすぐれた動物がイヌであることが、最近、証明され始めている。
ヒトの視線を感知し、その方向を共に見る 共同注視 の能力において
イヌはチンパンジーよりも優れているし、
オオカミには、その能力はないと云われている。
ソラを観ていても、教えもしないのに、この能力がある。
散歩に出たとき、ふと私が立ち止まって見ている方向を彼女もじっと見るし、
ある場所を指差しして指示すると、そこに移動する。
それでは、ヒトはイヌの表情や動作を見て、
その意味を知ることができるだろうか?
ソラの表情と動作から、彼女が表現している意味を当ててみてください。
<1> ボールをくわえて ・・・・
A わたしはボールもっているのよ!とれるものならとってみなさい!
・・・・ ボール遊びへの期待
B 近寄るな〜、ボールはわたしのものよ!・・・・ 警戒
<2> 「 ソラ、こっちにおいで! 」 すると ・・・・
A しかたないから、きたのよ!・・・・ 服従
B ララララ、ラン〜〜、なに〜〜 ・・・・ 喜び
<3> 散歩中、立ち止まった私に向かって ・・・・
A はやく、いこうよ〜〜 ・・・・ 要求
B どうしたの?なにかあったの?・・・・ 疑問
<4> 友達と遊ぶいつもの公園で ・・・・
A ともだち、こないかな〜〜 ・・・・ 不安と期待
B たいくつだな〜〜 ・・・・ 倦怠感
<5> 散歩中、ソラママの手におやつが ・・・・
A ちょうだい、ちょうだい、ちょうだい!!・・・・ 激しいおねだり
B おやつくれないと、かみつくよ〜〜 ・・・・ 脅迫
<6> 散歩ルートを変えたとき、私に飛びついてきて ・・・・
A どうしてなの、ちゃんとしなさいよ!・・・・ 不平、不満
B おねがい、あっちの道にいきたいの!・・・・ 懇願
すこし難しかったでしょうか?
でも私にとっては簡単なのです。
彼女と長く付き合っているから、解るのです!!
答えは 1-A 2-B 3-B 4-A 5-A 6-B です。
今から数万年前、イヌは、そのすばらしいコミュニケーション能力を
身に付けることによって、オオカミと袂を分かった。
そして、一万数千年前にヒトと出会った。
それから、ヒトと一緒に世界中を旅することによって、
その 非言語コミュニケーション に磨きをかけていった。
大昔から、我々人間の傍に犬がいた。
共に生きてゆくなかで、我々は彼らから何を学んだのだろうか?
必ずそれはあるはずで、我々が気付いていないだけだろう。
今、人間が忘れかけているものの中に、それはある ・・・ と私は考えている。
( 参考 : ヒトと動物の関係学 第3巻 「 ペットと社会 」 )