10月11日は
人生観が変わった記念日。
自由気ままに生きてきて、
ようやく結婚しても
子供は特にいらないと考えていた。
そんな夫婦が一匹の子猫に出逢わなかったら、
ずっと子育てしたいと思わなかったかもね。
この猫に出逢わなかったら、
命について考えなかったかもね。
この猫に出逢わなかったら、
思いやりの意味すらわからなかったかもね。
以前ネパールへ行った時に見たこと。
行き交う人々に手を差し出して
ひたすらハローと呟く物乞いの子供。
神様と崇められるはずの水牛が
ガリガリの体を揺らしながら
人間に紐で引っ張られて歩く。
前脚の傷んだ野良犬が
ジッと私を見つめてついて来る。
寺院の石畳でお供え物を期待する猿。
庭先で放し飼いだけど
食用になるであろうニワトリ。
みんな1日1日を懸命にたくましく生きている。
暖かい寝床とお腹いっぱいご飯を食べられる子は
どのくらいいるのかな…。
では病気により8年しか生きられなかった命は
果たして不幸だったのだろうか?
もっと長く生きられたら
もっと沢山素敵なことを体感出来たのかもしれない。
でもその8年を
有意義に過ごせていたなら、
彼はけして短く悲しい生涯でもなかったんだろうと
思うことにした。
今の私の生活は
彼の存在に対する感謝の上に成り立っている。
ありがとう。
ありがとう。
彼とのお別れの最後に伝えた言葉でした。