皆さんは、「犬の十戒」ってご存知ですか?
十戒といっても厳しい戒律といったものでなく、
「わんこと暮らすにあたっての飼い主の心がけ10か条」
と言いなおしたほうがいいかもしれません。
犬の十戒は、作者不明の詩と言われてます。
ボクはドン様を亡くしてから、この「犬の十戒」があることを知りました。
元が英語詩なのですが、わかりやすく紹介されているものがあったので紹介します。
ボクは、ドン様からの声にどれくらい耳を傾けていただろう?ドン様が亡くなった後で、どうにもならないとはわかりつつも、考えました。
10か条目のところを詳細に訳したものがあったのですが・・・
最期の旅立ちの時には、そばにいて私を見送ってください。「見ているのがつらいから」とか「私のいないところで逝かせてあげて」なんて言わないでほしいのです。あなたがそばにいてくれるだけで、私にはどんなことでも安らかに受け入れられます。そして・・・どうか忘れないで下さい。私があなたを愛していることを。
実は、ボクはドン様の最期を見届けることができなかったんです。
介護の最終の年、1年間の介護から復帰して東京で仕事をしていたのです。 ボクは、亡くなる前日までドン様と過ごしてました。
ドン様は、要介護でしたが、両親が世話をしてました。
ゴールデンウィーク前半、ボクが帰る5月3日まで穏やかにドン様は過ごしてました。
ゴハンをあんまり食べなくなってましたが、ボクが帰る日はゴハンを珍しくたくさん食べたと、後で両親から聞きました。
実家に帰ると、必ずドン様と過ごし、帰りにはかならずドン様に挨拶をしてました。
最期に会った時も、寝たきりのドン様の背をなでながら、「また来るまで、頑張るんだよ」と言ってお別れしました。 それが、ボクとドン様の交わした最期の挨拶でした。
2004年の5月4日の早朝に、母ミチコから1本の電話が入りました。
泣き声のようなので、どうしたのか聞いてみると、 「ドンちゃんが、今朝亡くなった」 東京に戻ったばかりでしたが、すぐに実家へ戻りました。 昨日、挨拶をしたときは温かかったドン様が、冷たくなっていました。動かぬドン様を抱きしめて、泣きました。
19歳10ヶ月なので、老衰だと思います。
その日はお通夜をして、翌日の5月5日。涙雨の中、実家の裏山の見晴らしのよいところに穴を掘って、埋葬しました。
両親の話だと、ドン様の最期は実は家族の誰も見届けることができなかったのです。夜、シーツの交換と床ずれ防止の体位交換をしてそのまま寝たドン様は、誰にも別れを告げずに眠るように亡くなったようです。
父が朝起きてドン様を起こそうと思って声をかけたら、息をしていないことに気づき亡くなったことがわかったのでした。
ボクの家族は皆ドン様と最期の挨拶ができなかったので、最期の約束を果たすことができなかったんです。
でも両親から、
「ドンは、お前が来るのを待っていた。最期に挨拶ができたから、安心して次の日に亡くなったんだ」
と後で聞きました。 3年半を経過しても、ボクも家族もなかなかペットロスから立ち直れないのですが、先日犬の十戒に続きがあることを知りました。
その話は、また次回に。