いくら人間達が、
「ほら、マナ、ペンギンさん見てごらん」
「トドさんがこんにちは、って言ってるよ」
と誘ってみても、
怖がりっぱなし、緊張しっぱなしで、
ろくに水槽も覗かないマナさん。
一抹の心配を抱えながら、
ビーチランドでのメインイベント、
イルカとアシカのショーを見に、スタジアムへ移動。
イルカショーなんて、見るのが○十年ぶりな私、
すごく、楽しみにしていたのよね〜
万が一、ショーの間に二匹が騒ぎ出しても、
他の方に迷惑をかけないよう、
一番後ろの、出口に近い通路側の席を確保。
「きらら、芸能界見るの初めて〜★」
母の膝の上で、ワクワクしている笑顔のきららとは対照的に、
落ち着かないようすのマナ。
「…何で座ってるですか?沢山人がいるですよ。どうしたんですか?」
…いいから、とにかく、ショーの間はジッとしていてよ!
いよいよショーが始まり、
アシカさん達の芸当が次々繰り広げられます。
遠いステージの様子がきらら達に見えるか、ちょっと心配でしたが、
真剣なきららの視線の先には、アシカさんの頭とトレーナーのお姉さんが…。
ちゃんと見えていたようです
ショーの途中では、なんとアシカさんが客席を一周するパフォーマンスも
こんな近くに来てくれた上に、
トレーナーのお姉さんがきららに手を振ってくれました
さてさて、このショーの間、マナは…と言えば、
スピーカーから声が聞こえてきたり、客席から拍手やどよめきが起こるのが、
怖くて仕方ないようす
私は、マナがまわりの人に迷惑をかけないように、気を揉むばかりで、
ショーを楽しむことなんて、できませんでした。
すっごく、楽しみにしてたのにぃ。
マナが唯一、真剣な眼差しでステージを見てくれたのは、
アシカさん達の、音楽会!
この時だけは、
「アシカさん、マーちゃんのお姉さんみたいな声ですね」
…あんなに野太くありません
見事だった、イルカさんのジャンプ写真のおまけ。
(その3)へつづく