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キャットアベニュー : ブログ

Blue Catを探して


モモタロウ
メーテル・リンクの「青い鳥」。チルチルとミチルが捜し求める幸せの青い鳥。幸せはありふれた日常の小さな夢や希望の中にある、そんなお話だった。一緒に暮らす猫たちは、喜びや悲しみを共有する。まさにしあわせの「青い猫」だと思う。猫たちに感謝をこめて、しあわせを運んでくる「Blue Catを探す」小さな旅に出かけたい。

NO 1 「Andy Warholと25匹のSamと、1匹のBlue Cat」

[02/08 18:13]

 ポップアートの巨匠アンディ・ウォホールがまだ無名だった26歳のとき(1954年)、画廊へのプレゼンテーション用に190部だけ私家版制作したイラスト集「”25Cats neme Sam and One Blue Cat]にその猫たちは登場する。
 当時、N・Y レキシントンアベニューのアパートに母親と暮らしていた彼は、飼っていた猫全てに「Sam]と名付けていたという。この「Sam」たちはカラフルだ。芳醇な赤ワインのごとく、深紅の毛並みの「Sam」、マスタードイエローの「Sam」、はたまたカーキイエローの「Sam」・・・。毛色は異なっても、濃緑の大きく澄んだ瞳が印象的だ。
 25匹の「Sam」たちが、名前を呼ぶと一斉に集まってくるさまは、想像するに余りある。彼の手になるシルクスクリーンから、つぎつぎに生み出されるコピーアート作品の世界そのものかもしれない。そして1匹だけ「Blue Cat」と名付けられた猫。ロシアンブルーから、その名がきたのだろうか。
 作風はシンプルなタッチながら、ウォホールの才能の片鱗を垣間見せ、その将来を予感させる。母親の描いたユーモラスな猫の素描画もあわせて載せられている。
 彼は、このプレゼンの8年後、1962年にあのマリリン・モンローの肖像をキャンバスにシルクスクリーン制作した代表作を発表する。
復刻版が出ていると聞き、青山ブックセンターに行ってみたが残念ながらなかった。
(写真は、現代アート美術展で購入した、ウォホールの作品ポストカード。「Sam」とサインされている)


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