ある日の夕方、ソラはいつものように、メイちゃんと 公園で
「 噛み噛みバトル 」 をして遊んでいた。 若いメイちゃんを相手にして
ソラは、どうしても、受身にまわらざるを得ないようだ。
メイちゃん 1歳
見合って・・・ 見合って・・・
メイちゃんとのバトル ソラは受身一方
アラシ君 登場 ・・・・・
すると、そこに、アラシ君がアラシ君ママに連れられて
( というよりも、アラシ君がアラシ君ママをひこずって・・・・ ) 現れた。
ジャイアント・シュナウザーのアラシ君、体重40Kgを越える大型犬である。
ソラとメイちゃんの遊びを見て、一緒に遊びたくてたまらない様子。
そんなアラシ君に対して、元気いっぱいのメイちゃんがまずバトルを仕掛けた。
何回も挑戦するが、豪腕のアラシ君にはかなわず、組み伏せられてしまう。
アラシ君は前足の力がめっぽう強いのだ。
メイちゃん、尻尾を巻いて逃げ帰ってきた。
アラシ君 1歳半 真っ黒な毛並みが夕日に輝いています
メイちゃん、がんばるが・・・・撃沈
次はソラの番だ! と期待して見ていたが ・・・・、ソラはすぐには動かない。
やがて、おもむろに、アラシ君の前方に移動すると、なんと、ワンワン鳴きだした。
「 怖がっているのか? 」 いや、そうではない。背中の毛はすこし立っているが
尻尾はピンと巻き上がっている。「 威嚇しているのか? 」 それも違う。
歯をむき出しているわけではないし、何より、声が違う ・・・・・。
ガルル〜〜と唸っていない、吠えていないのだ。だから 「 鳴きだした 」 と書いた。
それは、今までに聞いたことがない 透明な声 だった。
アラシ君との距離を一定に保って、とにかく、ワンワンと鳴き続けた。
すると ・・・・、その声を聞いたメイちゃんが、急にアラシ君の横腹に突進したのだ。
メイちゃんママがリードを引いて止めなかったら ・・・・、
アラシ君はまともに、横腹に、メイちゃんアタックをくらったことだろう。
ソラが鳴く > アラシ君がソラに注意を向ける > メイちゃんがアタックする
このパターンが一度ならず二度〜三度繰りかえされたのだ。
私はただ茫然として、カメラを向けるのも忘れて、この光景に見入っていた。
( だから、写真にできていないのが残念 )
遊びの中で、アラシ君という強い相手を前にして、ソラとメイちゃん、
二頭は 協力 したのだろうか? まさか、そんなこと ・・・・??
「 いや、しかし、そうかもしれない 」
という思いを捨てることができなかった。
「 遊びは、いろんな行動パターンを創り出す 」
と、どこかの本で読んだことがある。アラシ君のおかげで、
ソラとメイちゃんは新しい協力行動を創り出したのかもしれない。
家に帰って、「 君はメイちゃんと何をやったんだい?」 と、ソラに訊いた。
彼女はなにも語らなかった ( 当然のことだが )。
眼はキラキラ輝いていたが ・・・・・・!!